依頼する側も作り手もハッピーになる、ホームページ制作時に必ず確認する14のヒアリング項目

ヒアリングシート

時々、「ホームページを依頼したのだけど、イメージが全く違ったものが仕上がってきて困った。。。」という声を、他で聞くことがあります。

これは、多分、制作する前の段階で依頼者と作り手のイメージのすり合わせが出来ていなかったからなのですが(もしくはその間に営業さんが入っていたら、その営業さんが依頼者のイメージを引き出せなかった)、なぜそんなことが起こるのでしょうか。

クライアントの「よくわからないから、とりあえず作ってみて。」の声を素直に聞いて、WEBデザイナーさんが自分なりに解釈して作り上げてしまうとエライ目に遭います。
また、反対に「こんなサイトにしたいので、これに似せたデザインにして」といってきたものに対して、そのまま自分なりの解釈をせずに作り上げてしまってもこれまたエライ目に遭います。。

自分がエライ目に遭うだけならまだしも、クライアントに迷惑がかかってしまうので(その分修正の時間も費やすので)、お互い余分な労力と時間を使わないためにも、せっかく星の数ほどいるWEB制作者から選んで依頼してくれたクライアントの信頼を損なわないためにも、制作前のヒアリング、すり合わせはとても重要です。

依頼される時点では、依頼される方もまだ具体的にどうしたいかが決まっていないことが多いので、それを踏まえ、どうすればお客様がやりたいことを叶えられるか、何を目的としているのかを一緒に考える必要があります。

幸い、私はこれまで仕上げたものに対してクライアントから「イメージと全然違った!イチからやり直し」ってことは一度もありません。・・・と言いたいところですが、フリーランス1年目の時に一度あります(爆)。
これについては最後の方に軽く書くとして、さっそく「依頼する側も作り手もハッピーになる、ホームページ制作時の基本のヒアリング14項目」を上げてみます!

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ホームページを作る時に確認すべきヒアリング項目14個

具体的にどうしたいか、何を希望しているのかを実際の作業の前にクライアントとお打ち合わせしてすり合わせる作業は、ホームページの基礎である設計の部分です。
といっても、チラシやパンフレット、ランディングページ(期間限定の宣伝用のページ)、ヘッダー画像などにも応用が利くくらい基本の事かと思います。

ここでは、「通常の」シンプルなホームページを作る場合の内容で、代理店などを通さず、直接依頼を受ける場合を想定しています。
また、わかりやすいよう、弊社シンプルプランで簡易的に作った「宝塚の気軽なおもてなし料理教室 Sample Cooking Salon」からホームページ制作の依頼を受けたと仮定しての説明も加えます。(※印で記載します)
Sample Cooking Salonのページを見ながら、下記の14項目を読み進めていただけるとわかりやすいかと思います。いろいろアラのあるデザインですが、たたき台として見ていただきご了承ください。。。

シンプルプラン

シンプルプラン 料理教室をイメージして作ったサンプルサイト

まずは、他社(他者)と比較して立ち位置をはっきりさせるためにヒアリングすること

1.サイト名

会社名、屋号、サービス名がこれに当たります。
一番覚えてもらいたいロゴ的な部分です。
※ここでは、「Sample Cooking Salon」の事です。

2.サイトのコンセプト、キャッチコピー

一目見てどんなホームページかわかる、短い言葉。
これが決められない方がたくさんいらっしゃるので、うちでは提案させていただきます。
提案すると、「もっとこういう言葉を入れたい」「これじゃない」と白黒が付きやすくなるので、キャッチコピーの提案も重要だと私は考えています。
何も無いところから考えるのは誰でも大変ですが、一つでも提案するとぐっとイメージが湧きやすくなります。
※宝塚市の気軽なおもてなしお料理教室。気軽におもてなし料理を振る舞えるように。

3.ターゲットの世代、男女、ニーズ

若い人向けなのか、年配の方向けなのか、ママ向けなのか、女性、男性・・・。
文字の大きさや、レイアウト、全体的なデザインが世代によって見やすい、わかりづらいがあるので、より見てもらえそうな世代も聞いておくと良いです。
※30代〜60代くらいの主に女性。小さな子どものいるママ。昼間にレッスンが受けられて料理に興味はあるが、凝った料理は大変という方

4.サイトのゴール(期待する効果)

問い合わせ数の向上、サービス、商品を知ってもらう、ネットショップなら購入してもらうなど。
コーポレイトサイト、商品販売、個人の活動宣伝など、ホームページによっていろいろなゴールが想定されます。
※個人向けに料理教室を探している人に問い合わせをしてもらうこと。レッスンの内容を認知してもらいレッスンを受けてもらうこと。

5.競合、意識している会社、サイトなど

普段意識したり参考にしている会社、事業者がいればそこが運営しているホームページなど。
※個人で主催している料理教室のサイト

6.対象とする地域

分野によって地域を絞り込みたい場合。地域に根ざしたサービスの場合は、地域を絞ることでSEO効果が上がります。
※宝塚、西宮、伊丹、尼崎、川西、神戸、芦屋など。

そして、デザイン面
(一番クライアントさんの意識が向くところ)

7.キーカラーや使いたい色があるか

ロゴがあれば、その色に合わせたいか否か。思い入れのある色があればそれをキーカラーにするのか。
※落ち着いた濃いブラウンをメインにして、ポイントとして親しみのあるグリーンを入れたい。

8.見る人に与えたいイメージ

爽やか、安心感のある、かっこいい、かわいい、ポップ、おしゃれ、すっきり、など形容詞になるかと思います。
単なる形容詞の言葉ですが、大人っぽいデザインを望んでいたのに、かわいらしいカラフルなデザインが仕上がったら嫌ですよね。。
ここで、他のホームページでイメージに合ったデザインがあれば、それを2.3個出してもらったら助かります。
※品のある中にも、あまり堅苦しくないい感じにしたい。

9.想定するページ数

ホームページの目的や内容によってページ数を調整します。また後に出てくる予算によってもページ数は増減します。
ページ数が多かったり(10ページ以上)、階層が分かれるような構成になるのであれば、公開後のサイトマップも作ります。
※シンプルプランで基本1ページですが、軌道に乗ってきたらページを追加していきたい。

10.欠かせないスマホ対応

スマホでも見やすくするのは今や必須です。パソコンサイトをそのままスマホで見ると、文字が小さいしイチイチ指で見たいところを拡大しないといけなかったり、見る側にもストレスを与えてしまいます。
スマホ対応はモバイル対応とも言いますが、Googleの検索結果でも、モバイル対応されていないサイトは順位を落とす要因になります。
スマホ対応は大きく2つあり、レスポンシブ対応(画面のサイズによって自動的に見やすいように作る方法)とテンプレート対応(スマホ版とパソコン版を完全に別のデザインで作る方法)です。
場合によりますが、今はレスポンシブ対応が一般的です。

※レスポンシブ対応

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肝心な現実的なお話?

11.お客様で準備していただけるもの

ロゴデータ、写真は、お客様でご準備いただくのか、なければ、ロゴから作るのか、写真撮影も対応するのか。有料写真の素材を使用しても良いのかを確認します。
キャッチコピーやテキストは、基本的にはお客様の方でご準備していただきますが、ざっとお客様の方でまとめられたものをこちらの方で見せ方含めご提案する場合があります。
※写真とキャッチコピーは準備可能。ロゴデータは無く、予算の関係でロゴを作る予定は今は無いのでロゴについてはテキストベースで配置。

12.公開後に更新したい内容

公開後、更新したい内容を聞きます。
例えば、実績だったり、ブログだったり、写真だったりがあります。
WordPressの場合だと、カスタム投稿などを利用して、htmlなどのソースがわからなくてもブログ感覚で更新できるようにカスタマイズします。
※ブログを更新したい。

13.ご予算

ご予算を聞き、予算内で可能なご提案をさせていただきます。
できるだけ、予算内でできるよう柔軟に対応していきます。予算内でできない要望があった場合は、作業に入る前にお伝えし、別途お見積りするのか、予算内でできる代替え案がある場合はご提案します。
※初期費用としてシンプルプランの10万円程度。

14.スケジュール・納期

ご希望の納期を聞きます。
ホームページの全体を見られるよう、最終納期の1週間ほど前にはクライアントがテストサイトで見られるようにします。
かなりタイトなスケジュールになると判断した場合は、特急料金をいただきます。

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その他

ドメイン、レンタルサーバはどうするのか、保守管理はどうするのかなどもありますが、ここでは端折ります。

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制作前の設計で8割がた、スムーズにいくかどうか決まる

冒頭に書いた、フリーランス1年目の頃の話は、1つのクライアントから平行していくつかのWEBサービスのデザインの依頼を受けていた時、
「このデザイン、すっきりしてすごくいい!」という声を受けて、同時に受けていたもう一つのサイトのデザインもすっきりしてしまったことで、「イメージと違った!」となってしまいました。。。
WEBサービスによって、希望されるデザインは異なるのは当然なので、はじめにきちんとどんなデザインが良いかを確認しなかった私の初歩的なミスでした。。。
また、安く仕上げたいとおっしゃっていたので、フリー素材を多用したところ、写真は有料素材を使用してほしいと言われ、それならはじめから品質の高い有料素材から選ぶべきだったと、ここでもはじめに確認を怠ったことで、無駄な時間を費やしてしまいました。

いつまで経ってもデザインや構成が決まらない場合や、イメージと違ったものが出来上がってしまったと言われる多くは、この制作前の擦り合わせが出来ていないのが一番の理由だと思います。
信頼をなくさないためにも、制作前の設計が重要ですね。。

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で、設計の段階で大切なのが、ワイヤーフレーム(ラフ案)です。
お時間ある方は下記も参照ください。

何も無いところからWEBデザインができるまで。ワイヤーフレーム(ラフ案)とは

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