
Yahoo!のトップニュースにこんなニュースを見かけた。
『あたしおかあさんだから』歌詞への批判受け、絵本作家のぶみさんがコメント 「これはママおつかれさまの応援歌」
この歌詞への批判がすごいらしい。
▼歌詞の一部
一人暮らししてたの おかあさんになるまえ
ヒールはいて ネイルして
立派に働けるって 強がってた今は爪きるわ 子供と遊ぶため
走れる服着るの パートいくから
あたし おかあさんだからあたし おかあさんだから
眠いまま朝5時に起きるの
あたし おかあさんだから
大好きなおかずあげるの
あたし おかあさんだから
新幹線の名前覚えるの
あたし おかあさんだから
あたしよりあなたの事ばかり—–
こうした歌詞に対し、子育てを最優先にする“献身的な“お母さん像を「呪い」のように押し付けているなどの意見がTwitter上で寄せられた。
また、母親が一人きりで子育てに取り組む「ワンオペ育児」を賛美している、母親ではない女性たちも軽視しているなどの批判もあった。
歌詞だけ見ると、「おかあさんだから」をどんだけ繰り返すねん!というところを取ると、確かに「呪い」みたいに聞こえるかもしれないけど、歌って韻踏んだり、繰り返したりするものだから、そういうものかな?と思ったのが私の正直な感想でした。
もともと私は爪は短かく切りたいし、基本ジーパンとかズボンしか履いてこなかった独身時代だったし、高いヒールなんて結婚式にウェディングドレスの下に履いたくらいの人生なので、子どもが出来たからといって、産前産後の変化をそこまで感じてこなかっただけかもしれない。
ただ、この歌詞を見て批判する人が多いっていうことは、最近のおかあさんは、本当に疲れてるんだろうなと思った。
ほんの少し昔なら、結婚するか、子どもできたら仕事を辞めて専業主婦するのが圧倒的に多かったけど(たった10年ほど前はそんな感じ)、今では育児も家事も、仕事もそれなりに稼げるくらい(しかも夫は長時間労働で家事育児のサポートを受けられない)求められて、もうこれ以上「お母さん」を押し付けないでくれと言いたいのかもしれない。
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歌詞だけ見ても、実際に曲を聞いてみないとわからないと思ったので、YouTubeでアップされていた(おそらく公式ではないものだったのでリンクは貼りません)
だいすけおにいさん(NHKの歌のお兄さん)が歌っているものを聞いたら、爽やかな歌声で、そんな嫌な感じは私はしなかった。
確かに「おかあさんだから」のリピートはちょっと耳に残るのかもしれないけど。。。
「あたし おかあさんだから 新幹線の名前覚えるの」
とか、泣けるくらいやん。
なんなら、
「あたし おかあさんだから恐竜の名前覚えるの」
「あたし おかあさんだからウルトラマンの名前覚えるの」
「あたし おかあさんだからスプラトゥーンの武器の名前覚えるの」
と、勝手に脳内で自分の育児と照らし合わせてしまったくらい。。
それに、おかあさんだから覚えたんじゃなくて、単純に何回も繰り返し見せられるから覚えただけ。
こんなことに自己犠牲的な気持ちは無い。
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少し話は逸れるかもしれないけど、長男を産んだ直後、血圧が下がらず母乳を諦めて欲しいとお医者さんに言われた後、
「ミルクだけでも大丈夫ですかね?アレルギーになりやすかったりしませんかね?」と産院に来ていた相談員さんみたいな人に相談したら、多分想定していた内容より重い内容だったからかわからないけど、
「この子のお母さんは、あなたしかいないのよ。大丈夫よ」
みたいなことを言われて、そうじゃない、そんなのプレッシャーでしか無いわ、と産後まだ辛かった中、笑顔でそうですね、と交わしたことを今でも覚えてる。
「お母さんは私」って自分で思う分は力が湧いてくるのかもしれないけど、他の人から「あなたは、お母さんなんだから」と言われるとしんどくなる。
他人の言う「お母さんなんだから」という言葉は、責任転嫁にしか聞こえなくなってしまうのかもしれない。特に余裕が無い時は。
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私がこの「あたし おかあさんだから」の歌に、あえて韻とか考えずに付け加えられるなら、
「あたし あなたのおかあさんだから」。
と付け加えたいな。
一般的な「こうあるべきお母さん像」に縛られるからしんどくなるのかもしれない。
「こうあるべきお母さん像」っていうのは、実は自分で決めてしまっている部分もある。
「あなたのおかあさん」にしたら、子ども一人一人が違うように、親も一人一人違っていいんだと思える気がする。